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野嵜久次氏の所蔵資料「瞽女口説地震の身の上」10です。

瞽女口説地震の身の上 10data


「瞽女口説地震の身の上」10

瞽女口説地震の身の上10
(互い)美美しくせり合う故か
二重垂木に銅まいて
屋根はノシ葺柱の丈は
ちょうど昔の神本の長さ
欅ずくめの造作見るに
御殿回りか宮拝殿か
地下の家作と見られぬ仕掛け
前を通るも肩身がすくむ
されど心は獣に劣る
いかな困窮の年柄にても
収納貸賃用捨もなくに
少しさがると店おったてる
田をば上げよと小前を責める
慈悲の心はけし粒程も
無いはことわり浮世の道理
深く考え知らざる故ぞ

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「瞽女口説地震の身の上」解説

三条地震と「瞽女口説地震の身の上」
文政11年(1828年)11月12日朝8時ころ、信濃川流域の長岡・三条・燕付近に、マグニチュード6.9の直下型地震が発生しました。震源は栄町芹山付近とされ、被害は信濃川に沿う長さ25キロに及ぶ楕円型の地域で、三条・燕・見附・今町・与板などはほとんど全壊しました。死者1,500人余、全半壊21,000軒余、火災で焼失した家1,200軒余という大きな地震でした。
三条の被害が最も激甚であったことから「三条地震」と呼ばれ、江戸では地震を速報したかわら版が発行されました。この瞽女口説は、この大地震の災害にかんがみて、社会、世相の頽廃ぶりを揶揄、批判したもので、加茂矢立(やたて)新田の里正・斎藤真幸が地震の翌年に書きつづり、瞽女口説として刊行しました。これが諸方に伝わり、手書きして歌い、口ずさむ者もありました。


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