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冊子『瞽女 小林ハルの栞』掲載記事、「瞽女の歴史と伝承」です。

瞽女の歴史と伝承 data


瞽女の歴史と伝承

『瞽女 小林ハルの栞』より


盲目の女旅芸人瞽女は、東北の一部を除いて全国各地に見受けられたものでしたが、なかでも越後瞽女は有名でした。
明治中期には、県下全域に600人前後の瞽女がいたのではないかと推測されており、長岡と高田を拠点とした系列の瞽女集団が群を抜いて大きく、次いで刈羽瞽女や阿賀野川以北の地域に居住した阿賀北瞽女と言われた集団も、かなりの勢力であったと伝えられています。
瞽女の歴史は古く、遠く室町時代に遡りますが、その永く引き継がれてきた伝統も時代の変遷と時流の波には抗しきれず、今は消え去ってしまいました。福祉という言葉すらなかった時代を、盲目という障がいを持ち、更に差別と偏見の激しい時流の中で、瞽女たちは極限に追い込まれながら、日本の口承文芸としての瞽女唄を村から村へ、町から町へと旅をしながら唄い、労働に疲れた人たちの心身に安堵と憩いを与え続けてきました。
三条市でも、昭和28年頃まで、11月の東別院の報恩講で、毎年数組の瞽女たちが、寒さに震えながら唄っている姿が見受けられました。
一時代の風物詩と言える瞽女の形態を知り、かつ当時の風俗・風物を知る上からも、瞽女の存在は大変貴重なものと思われますが、今はそれを後世に伝える人たちもわずかとなり、また、記録として残っている資料も数少ないのが現状です。
こうした瞽女の文化は、現在では瞽女唄という分野で、最後の越後瞽女と言われる小林ハルさんから指導を受けた人たちが機会を得ては披露していますが、これらを含め、日本の大事な文化の一つとして、後継者の育成とあわせ、今後も後世に伝えていく必要があります。
三条市では、小林ハルさんの功績を敬仰し、平成13年9月6日、名誉市民の称号を贈り、瞽女文化の伝承にも取り組んでいます。
盲目の女旅芸人瞽女の遺産は唄声だけですが、小林ハルさんをはじめとする瞽女たちの足跡は、瞽女文化として、日本に誇れる宝物となっております。


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